ITライター 立山秀利
Excelの「オートフィル」機能を利用することで、連続したセル範囲へのデータ入力を効率化することができる。今回はその一歩進んだ使い方を紹介する。
連続したセル範囲へデータを一括コピーしたり、規則的に入力したりできるExcelのオートフィル機能。連番入力などに使われるケースが多いが、実は他にも多彩な使い方ができる。
例えば、曜日をオートフィルで入力することも可能だ。「月」などの曜日をセルに入力し、フィルハンドル(セル右下に表示される四角形)をドラッグすると、「火」「水」・・・と曜日を連続で入力できる。
他にも、「第1四半期」と入力すると、「第2四半期」「第3四半期」「第4四半期」もオートフィルで入力できる。
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ユーザーが独自に定義したリストで連続入力することも可能。例えば、自社の拠点名や部門名、主要顧客の社名などを独自リストとして定義しておけば、オートフィルで素早く入力可能となる。
独自リストを定義するには、[ファイル]タブの[オプション]をクリックして「Excelのオプション」ダイアログボックスを開く。左側のメニューの[詳細設定]を選択し、[ユーザー設定リストの編集]をクリックする。「ユーザー設定リスト」ダイアログボックスが表示されるので、「リストの項目」にリストの項目を1行1項目ずつ入力する。最後に[追加]をクリックし、[OK]をクリックする。
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これで定義した独自リストがオートフィルで使えるようになる。
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また、マウスの右ボタンでフィルハンドルをドラッグすれば、セルの書式だけをコピー、または書式なしで値や式だけのいずれかでコピーすることができる。
マウスの右ボタンでフィルハンドルをドラッグし、右ボタンを離すとメニューがポップアップで表示されるので、目的のコピー形式を選ぶ。
[連続データを選んだ場合]
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[書式なしコピー(フィル)]を選んだ場合
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このようにExcelの「オートフィル」機能の一歩進んだ使い方を活用すれば、連続したセル範囲へのデータ入力作業の効率をより向上できるだろう。
※独自リストの機能で紹介した画面はMicrosoft Office Excel 2010 のものです
立山秀利(たてやま・ひでとし)
カーナビのソフトウェア開発、Webプロデュース業務を経て、現在は、システムやネットワーク、Microsoft Officeを中心に執筆中。 主な著書に『Excel VBAのプログラミングのツボとコツがゼッタイにわかる本』などがある。
(監修:日経BPコンサルティング)