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世界の希少なコーヒー…採取するのは動物の○○

仕事中、コーヒーが手放せないという人もいるでしょう。独特の香りが精神を落ち着かせ、集中力をもたらすといわれ、世界中で愛されているコーヒー。実は世界を見渡してみると実に面白い超高級コーヒー豆が存在するのをご存じでしょうか?
今回は、そんな珍しいコーヒーの話題です。

そもそも、コーヒーはいつから飲まれるようになったのでしょう。世界を見れば10世紀ごろの書物に初めてコーヒーの記述が見られ、16~17世紀の欧州では本格的に健康的な飲み物として広まりました。日本では当時鎖国まっただ中でしたが、1641年に長崎の出島で通商が開始された際に、コーヒーも持ち込まれたのではないかといわれています。

また意外と知られていませんが、日本でコーヒーが普及する要因ともなったインスタントコーヒーは、日本人が発明したものです。1899年、科学者であった加藤サトリ博士は、コーヒーを一度液化してから、真空蒸発缶に入れて水分を除去し粉末にする“真空乾燥法”によってインスタントコーヒーを作り出しました。おかげでコーヒーはグンと身近なものになりました。

今では世界中で、多様なスタイルで楽しまれているコーヒーですが、中でも特殊な方法で採取する高級な品種があります。

世界一高級だといわれている品種「コピ・ルアク」は1ポンド(約450g)が2万円~5万円という高値で取引されていますが、そのコーヒー豆が採取できるのは、なんと野生のジャコウネコの糞。驚きの採取方法ですが、これが実においしいといわれています。

ジャカルタにあるコーヒー農園では、野生ジャコウネコがコーヒーの熟した実を食べることがあります。ジャコウネコの体内で果肉部分は胃で消化されるものの、種の部分は糞として排出されます。それを拾い上げて、キレイに洗浄し、焙煎して利用するのです。ジャコウネコの腸内で消化酵素や腸内細菌によってほどよく発酵し、独特の香味が加わるともいわれています。

同様に、動物の体を介して採取されるコーヒーは他にもあります。ベトナムでは「タヌキコーヒー」、タイではゾウの「ブラックアイボリー」、インドでは猿が噛んでから吐き出した豆を使った「モンキーコーヒー」等。いずれも、少量しか採取できないため高額ですが、一度は味わってみたいものですね。