やる気が出なくて、なかなか仕事が進まない! と困ること、ありますよね。こういうとき、とりあえず無理にでも仕事に手をつけて、最初の数分だけ頑張ればなんとかなるかもしれません。
アメリカの心理学者のレナード・ズーニンは「始めの4分間だけ頑張れば、後は上手くいく! 4分間だけ頑張ろう」という法則を提唱しました。これを「ズーニンの法則」といいます。
仕事、勉強、掃除、運動、毎日のルーティーン…面倒に感じながらもその気持ちをグッとこらえて始めの4分間を乗り越えれば、いつの間にかやる気が出てきて、集中して最後までできた、という経験はありませんか? その現象が、まさにこの法則です。
脳には、やる気がなくても作業をしていれば、後からやる気が高まってくる、という機能があります。実際に作業をするうちに、脳の「側坐核(そくざかく)」という部分が興奮状態になり、「やる気モード」が発動。側坐核が刺激されることでドーパミンが分泌され、意欲が溢れてきます。この作用が効いてくるまでの4分間だけ自力で頑張れば、最後まで集中できるのです。
この法則を上手く活用するには、最初は簡単な作業から始めることがおすすめ。難なくクリアできる課題を4分間頑張って、その後徐々に難易度を上げれば、いつの間にか超難問にも挑めるはずです。
この法則、実は人間関係にも当てはまります。初対面の人との関係が発展するには、お互いに興味をもつことが大切ですが、会って即座に興味をもつことを止めてしまったら、その後の関係性は発展することはありませんね。興味がない人とずっと話すのは厳しいかもしれませんが、始めの4分間だけと思えば頑張れそうだと思いませんか? 4分間の会話の中に何か共通項が見つけられるようになれば、交友関係はもっと広がるかもしれません。
やる気は、自然と湧いてくるものではありません。始めから、とりあえず4分間はやってみる!という前向きな気持ちがあるときにこそ、やる気が高まるのではないでしょうか。たった4分間ですが、この気持ちをもつだけで、結果には大きな違いが生まれそうです。