食に関するサービスを大きく変える「フードテック」。
人々の生活にもとても身近な存在ながらも、その具体的な内容までは知らない人が多いです。
今回は、「フードテックとは何か」を、具体例と共にご紹介します。
金融を最新のテクノロジーで進化させる「Fin Tech(フィンテック)」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。同様に教育分野の「EdTech(エドテック)」や、農業分野の「AgriTech(アグリテック)」など、さまざまな既存産業に最新テクノロジーを融合させ、大きな進化を生み出し、従来の課題を解決することを「x-Tech(クロステック)」と呼びます。近年注目を集め始めたのが、これを食品分野に応用した「FoodTech(以下:フードテック)」です。
フードテックは食に関して非常に幅広い領域をカバーする言葉として使われています。例えば製造や流通の効率的な運用・管理の実現や、鮮度保持期間の延長、調理機器のICT化による調理の自動化・効率化、食品における栄養分の最適化による食生活の改善、そして肉などの動物性の食品を植物原料に置き換える代用食などが挙げられます。一見、それぞれの領域は関係ないようにも見えますが、フードテックが目指すのは、食品ロスを減らし、環境負荷を軽減しながら、健康維持の実現や、食品産業全体の生産性向上を目指すもので、今後、大きく成長していく分野と期待されています。