一般企業だけではなく政府も取り組んでいる「MaaS」。日本だけではなく世界規模で注目されており、数多くのニュースに取り上げられています。一体どのような取り組みなのでしょうか。
「交通」と聞くと、バス、電車、タクシーなどの固有の乗り物の名前を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、近年は「マイカー離れ」などに見られるように、人々のニーズは乗り物の「所有」から「利用」へとシフトしつつあります。こうした中で生まれたのが、交通手段をひとつの「サービス」として考える、「MaaS=Mobility as a Service(サービスとしての移動)」です。
MaaSは交通に関するあらゆる取り組みを指して使われています。例えば、「カーシェアリング」もMaaSのひとつです。車を所有せずとも車という移動手段を利用できるこのサービスは、まさに「サービスとしての移動」と言えるでしょう。
また、AIやICT(情報通信技術)を使った交通への取り組みも注目を集めています。例えば、採算が取れない路線をAIによる自動運転に切り替えることで運営の効率化を図ったり、ユーザーの乗り換え履歴などの情報をICTで集約・解析することで、より適した情報を提供したりなど。この取り組みが進めば、車の渋滞や電車の混雑状況の正確な提供や、事故による遅延の減少、さらには人口が少ない地域に交通網を増やす、といったことまで可能になります。