ちょっとひといき 名城を歩く

名城を歩く

真田家の息づかいを感じながら
広大な跡地公園を歩く

上田城

長野県上田市にある名城・上田城は、真田幸村(信繁)の父である真田昌幸が1583年ごろ築城したもの。真田家が、第一次上田合戦(1585年)と第二次上田合戦(1600年)の二度にわたり徳川の大軍と対峙し、打ち破った合戦の場でもあります。こうした実戦経験をもち、戦果をあげた城は全国的にも例がないといわれています。
関ケ原の合戦の後、真田昌幸の長男・信之が藩主となり、以後、仙谷氏、松平氏と時代を経て、明治7年(1874年)に廃城。現在本丸跡地は公園となっていますが、南櫓・北櫓や真田石、堀など、当時の息づかいがそこかしこに残っており、歴史ロマンに思いを馳せながら歩きたい名所でもあります。

  • 上田城
    公園中央の本丸跡地。ここに実際本丸があったのか…資料が残されておらず、不明のままだ
  • 上田城
    真田信之が、父の形見として運ぼうとしたものの、不動であったとの伝説が残る、直径3mの「真田石」
  • 上田城
    中には抜け道があり太郎山麓や上田藩主居館に通じていた、ともいわれる「真田井戸」も。直径2mもある大井戸

春の「上田城千本桜まつり」と「上田真田まつり」で上田市街地は真田の「赤」一色に

上田城

毎年4月上旬に「上田城千本桜まつり」、同下旬には上田城築城400周年を記念してはじまった「上田真田まつり」が開催されます。中でも人気なのが上田城を出発し中心市街地を練り歩く「真田三代武者行列」。真田幸隆・昌幸・幸村の「真田三代」を筆頭に、隊列を組んだ約200人の武者は見もの。さらに真田幸村を主人公とした劇「真田軍VS徳川軍決戦劇」では、公募(注1)により集まった80人にのぼる市民たちが本格的な合戦を繰り広げます。出店や関連イベントも多く開催され、毎年約10万人が訪れ大賑わい。真田の「赤備え(注2)」で、上田の街も赤く染まります。

  • 上田城
    鉄砲隊や槍隊、甲冑隊、女薙刀隊が上田市街地を練り歩く「真田三代武者行列」には、沿道にたくさんの観客が集まる
  • 上田城
    「上田城千本桜まつり」の期間中は公園内が美しくライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれる
  • 上田城
    真田家の家紋の1つである「六文銭」をあしらったグッズはお土産としても人気

上田市を訪れたら絶対に食べたい!「あんかけ焼きそば」と「美味(おい)だれ焼き鳥」

上田市で焼きそばといえば、パリパリに焼き上げた縮れ麺に野菜や海鮮、豚肉など具材たっぷりのあんがかかった「あんかけ焼きそば」!

また、ご当地グルメとしては「美味だれ焼き鳥」も有名で、こちらはすりおろしニンニクを加えた醤油ベースの「美味(おい)だれ」を焼き鳥にかけているもの。上田地域でしか味わえない、半世紀以上にわたって親しまれてきたB級グルメとしても注目を集めています。

  • 上田城
    「あんかけ焼きそば」にはお好みで和がらしをお酢で溶いた“からし酢”を加える食べ方も
  • 上田城
    「美味だれ焼き鳥」は市内30店舗以上で販売中。それぞれ違う味わいなので、ぜひ食べ比べてみたい

上田城・上田城跡公園 観光情報

〒386-0026 長野県上田市二の丸
電車利用の場合:上田駅から徒歩約12分
車利用の場合:上信越自動車道 上田菅平ICから車で約15分
(周辺に有料駐車場が用意されていますので、ご利用ください)

(※写真協力:上田市マルチメディア情報センター)