福岡県の水郷・柳川。市内を縦横無尽にはしる「掘割(ほりわり)」とよばれる水路や、掘割をめぐる「川下り」で知られています。掘割の歴史は古く弥生時代から始まったといわれており、湿地帯であった土壌水路を作ることで、水はけがよく農業や生活に適した土地へと改良していきました。また、洪水や高潮から生活を守るためにも、大きな役割を果たしてきました。
筑後の名族・蒲地鑑盛(かまちあきもり)によって16世紀ごろ(※諸説あり)堅城・柳川城が築城され、続いて城主となった立花宗茂、田中吉政が天守閣、城下町や水路を整備していく中で、掘割は城の防衛という意味でより複雑に張り巡らされるようになりました。有事の際には水門を閉ざし、故意に掘割の水をあふれさせることで、城下町の東側一帯をぬかるみにして城を守ったといいます。
柳川城は明治時代の火災により焼失したため、現在は天守跡と石垣などを残すのみで、本丸・二の丸付近は市立柳城中学校・柳川高校の敷地や城址公園として存在しています。掘割と歴史情緒あふれる風景が街のそこかしこに残っており、歴史の息遣いを感じられる観光スポットとなっています。
★柳川城は、城としての建物は現存しない、城跡です。
掘割は、合計すると900㎞以上もの長さがあるといわれ、縦横無尽に柳川市内を流れています。どんこ舟とよばれる舟に乗り込み、船頭さんの巧みな竿さばきや楽しい語り、四季折々の草木を愛でながら堀をめぐるのが名物「川下り」。冬にはどんこ舟に火鉢を乗せた「こたつ舟」になり、季節ならではの楽しみ方ができます。
さらに、立花家の邸宅であった建造物は「御花」とよばれ、現在は文化財でありながら料亭旅館として親しまれています。明治時代には要人を迎えていた迎賓館や当時の趣を伝える調度品が数多く残っており、柳川に訪れたときにはぜひ立ち寄りたい場所でもあります。
柳川城主・立花宗茂についてはこちらも併せてご覧ください
元NHKアナウンサー 松平定知氏が語る「歴史を知り経営を知る」
「敗将の身で、『旧領の完全回復』を果たした男の、『筋を通す生き方』 立花宗茂」
柳川の名物といえばうなぎです。食べ方は独特で、タレを混ぜ込んだご飯に、ふっくらと焼き上げたうなぎの蒲焼と錦糸卵をのせ、最後にせいろでふっくらと蒸した「せいろ蒸し」。全国的にも珍しい食べ方ですが、うなぎの弾力やコク、濃厚な旨味は絶品です。川下りの船でも食べることができます。
また、観光後にゆっくりとくつろいで食事をしたいなら、料亭「御花」で会席料理を味わうのもおすすめ。個室から立花家の庭園「松濤園」を眺めながら、季節の料理を満喫できます。
新型コロナウイルス感染症対策のため、入場や予約に制限を設ける場合がありますので、訪問時には事前に各施設までお問い合わせください
〒832-0061 福岡県柳川市本城町82-2
Tel: 0944-73-8111(柳川市役所観光課)
電車利用の場合:西鉄天神大牟田線柳川駅から西鉄バス(「柳川高校前」下車)ですぐ
(入場料は無料)
http://www.yanagawa-net.com/index.php
〒832-0065 福岡県柳川市沖端町35
営業時間9:30~17:00(柳川市観光案内所)
Tel: 0944-74-0891 FAX 0944-72-9013
http://www.ohana.co.jp/index.html
〒832-0069 福岡県柳川市新外町1
Tel: 0944-73-2189 FAX 0944-74-0872
営業時間:[昼]11:30〜14:30 オーダーストップ[夜]17:00〜20:30 オーダーストップ
※ご予約受付時間: 10:30〜14:00、16:00〜18:00
(昼夜ともに前日14時までの完全予約制)
開館時間:10:00〜16:00
休館日:毎週月曜日(※祝日の場合は火曜日が振替休日)
営業時間:10:00〜16:00
休館日:毎週月曜日(※祝日の場合は火曜日が振替休日)
入園料:一般700円、高校生400円、小中学生300円
(※車でお越しのお客様は、柳川パーキングセンターをご利用ください)