駿府は覇権争いの地として、古くから武将たちの戦いの場となってきました。今川義元は駿府に拠点を置いたものの、子供の氏真の代に、武田家からの侵攻により居城は1568年に焼失。その後、1585年に徳川家康が駿府城の築城に着手しました。家康は秀忠に将軍職を譲ってから駿府城に腰を据え、「大御所政治」の拠点としました。晩年まで修築や城下町の止水事業に注力したことで知られています。
さらに、2018年に静岡市が実施した、駿府城天守台発掘調査で、徳川家の天守台の下には豊臣家の天守台が存在していたことが判明しました。豊臣家の「金箔瓦」を封じるように、徳川家の天守台が建築されており、この地が歴史の舞台そのものであったことが伺えます。
現在は駿府城公園として、東御門や巽櫓(たつみやぐら)などが復元されただけでなく、外周を巡る堀も駿府城ならではの特異な構造として歴史の佇まいを現代に伝えています。歴史の表舞台であり続けた駿府城の様々なストーリーに思いを馳せてはいかがでしょう。
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今川義元生誕500年祭・鳴呼桶狭間~ 今川義元
家康が築いた駿府城の城郭は、そのまま駿府城公園として親しまれています。天気が良い日には富士山を眺めることができ、また四季折々の草花が彩り豊かな庭園でもありますが、歴史的にもぜひ注目したいポイントが盛りだくさん。城郭内に張り巡らされた堀や、徳川家の葵の御紋を模った「葵の御紋花壇」、石垣に残る数々の刻印や、近年にも新たな発見があった発掘調査現場など、見どころがたっぷり。歴史ロマンを感じながらゆっくり満喫したいスポットです。
歩き疲れたら、水上堀テラスや遊覧船もおすすめ。軽食をとりながら外周の堀を回って見学することもできるので、いろいろな楽しみ方ができそうです。
静岡のソウルフードとして知られる「静岡おでん」、静岡流にいうと「しぞーかおでん」。黒い出汁に黒はんぺんやなると、豚もつを串に刺して煮込んだ全国的に見ても個性派のおでんです。駿府城公園内にも静岡おでんが食べられる店があるので、小腹がすいたらぜひ立ち寄ってみよう。味わい深くて独特な静岡おでんはクセになるかも?
また、お茶処でもある静岡ならではのお茶を使ったかき氷「茶氷」も話題になっているグルメ。茶葉にこだわったものや、自分で抹茶を挽くものなど、店によって楽しみ方もそれぞれ。茶の新しい楽しみ方をぜひ体験してみて。
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